給付付き税額控除?

手っ取り早く票を稼ぐには「消費税の減税」なのだろうが、目指すべきは人々の困窮度に応じて手を差し伸べる「給付付き税額控除」である。確かに消費税は所得の大小に関わらず課されるため逆進性があるが、多額の消費を行う高所得者にとっては逃げようのない税金であり、実際にも高所得者の方が多く支払っている。

ただ、ほとんどの国民が確定申告していない日本では、その制度設計が難しい。困窮している人ほど確定申告をしておらず、そのような人の困窮度をどのように把握し、必要な給付額を算出し、実際に給付するかの仕組みがイメージできない。

かといって、確定申告を前提とするのにも無理がある。公認会計士である私でも、法人と個人の確定申告を行うのに四苦八苦している。公認会計士のプライドとして、税理士は雇えない(単にお金がないだけ?)

ここはAIに期待するしかない! 将来的にはチャットボット君の質問に答え、必要な書類をカメラに提示するだけで確定申告が完了する時代が到来するはず。チャットボット君に頼んで、申告に必要な情報(源泉徴収額や社会保険料など)を収集してもらうことも可能になるのでは? どうせ税務署もアクセスできる情報、隠しても無駄。

完璧を求める必要はない。30年程前ではあるが、米国の会計大学院(税務コース)で学んでいたとき、同じデータを10人の税理士に渡すと、10の異なる申告書が作成されると聞いたような気がする。

先ずは導入し、試行錯誤しながら少しずつ改善していくしかないと思うが、「曖昧さ」や「失敗(リスク)」への許容度は低い日本では、なかなか一歩を踏み出せないのでは?